2022年 「キングダム」の続編。鍛え上げられた山崎賢人の身体能力はすごいけれど、そこに頼り過ぎかも。

あらすじ

紀元前、春秋戦国時代の秦。天下の大将軍を志す戦災孤児の少年・信(しん)(山崎賢人)は、弟のクーデターにより玉座を追われた若き王・えい政(えいせい)(吉沢亮)と運命的な出会いを果たし、河了貂(かりょうてん)(橋本環奈)や山の王・楊端和(ようたんわ)と協力しながら、えい政の玉座奪還に成功する。

半年後、隣国・魏が秦への侵攻を開始。秦は国王えい政の号令の下、蛇甘(だかん)平原に軍を起こす。

歩兵として戦場へ赴いた信は、同郷の尾兄弟や頼りない伍長・澤圭(たくけい)、子どものような風貌に哀しい目をたたえた謎の人物・羌かい(きょうかい)(清野奈々)と共に、最弱の伍(五人組)を組むことに。

戦略上有利とされる丘を魏軍に占拠され劣勢を強いられる中、信が配属された隊を指揮する縛虎申(ばくこしん)は、無謀とも思える突撃命令を下す。

 

感想

パート2、パート3のある作品は、どうしてもそれぞれを比較することになってしまいます。

この作品もやはりパート1と比較されることになりますが、おそらく「パート1が良かった」という感想を持つ人が大部分でしょう。

まずこのパート2、原作漫画の中でもあまりメリハリのない、ほぼ戦闘シーンばかりの個所なので、これを盛り上げていくのは難しいと思われました。

しかもコロナ禍でさまざまな変更を強いられる中での制作、大変な苦労があったと思います。

しかし私は、かなりのいい作品に仕上がったのではないかと思いました。

まず山崎賢人がアクションも演技もとてもよかった。もともとの身体能力に加えて、大人になったなと感じました。

「魏」との闘いがほぼ全編のこのパート2でしたが、その推移は飽きさせないように面白くまとめられており、またこういう平原で大声で叫ぶ演技は役者さんの本当の実力が、はからずも引き出されて興味深いです。

特に縛虎申という信の隊の千人将を演じた渋川清彦という俳優さんのセリフは力強くて響きました。

原作漫画でも人気のある羌瘣(キョウカイ)を演じた清野菜名さんも良かった。ファンはそれぞれの羌瘣(キョウカイ)を思い描いているので難しいでしょうが、私はクリアしているように思えます。

ではなぜパート1よりも良くなかったのか。ストーリーがどうしても平坦になりがちな箇所だからか。

それもそうですが、最大の原因は闘いのクライマックスの魏と秦の総大将2人の一騎打ちの場面にあると思います。

ここはこれまでの戦闘のすべてが総決算される大事なところ。豊川悦司という変幻自在の俳優が扮した麃公(ヒョウコウ)に対して伝説の軍師・呉慶(ゴケイ)が立ちはだかるのですが・・その呉慶がなんとなく役不足。

このシーンがかっこ良く決まるかどうかでこの映画の善し悪しが決まるかもしれなかった。ですが実際あまり盛り上がりませんでした。

呉慶さんだけのせいではないのでしょうが、この前後の展開が、あちこちに小さな無理があるのも気になり、ここは「休憩してるの?」というように思えてしかたがなかったです。

最初に書いたように、かなりのいい作品にはなっているのに、一番大事なシーンで損をしている。とてもとても残念だと思います。

ただそれでも、パート3の予告が最後に流れたのをみると、「よし3も観るぞ」という気になったのも事実です。