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オードリー・ヘプバーン(ドキュメンタリー)/映画のあらすじと感想/

2020年 こんな美しい人はもう出ないのではないかとさえ思う、オードリー・ヘプバーン。どうして美しいのか少しわかった気がした。心もすべて美しいのだ。

あらすじ

幼少期に父親による裏切りに遭い、ナチス占領下のオランダという過酷な環境で育ったオードリー。

初主演作「ローマの休日」でアカデミー主演女優賞を受賞し、映画スターとして輝かしいキャリアを築きあげる一方、実生活では幾度も離婚をし、愛される喜びを得られずにいた。

晩年にはユニセフ親善大使など慈善活動を通して多くの人々に癒しと救済をもたらし、生涯をかけて「愛すること」を信じ、与えることを貫いた。映画com

感想

オードリーがどんな作品に出て、また晩年どんな活動をしたのかは、おおむね知っていましたが、しかし私生活や生い立ちも含めて時系列でみて行くと、改めてオードリーの素晴らしさがわかります。

ジバンシィのドレスを見事に着こなした「ティファニーで朝食を」の姿にはため息しか出ないです。それまで肉感的なラインの女性が美しいとされた世界の常識を根底から変えたと言っていい、あの細身のスタイル。

そして何も邪心が無いように思える可憐な笑顔。こんな生ける妖精のような人はもう二度と出ないと私は思います。

しかし彼女は幸せと言える私生活を手に入れたのは晩年に近くなってからだったと言います。そして、ユニセフの活動にその生涯をささげた、心もすべて美しかった人。

今でも世界中の人に愛され続けていると彼女は知っているでしょうか。映画の歴史をこれからも彩り続けて行くことは間違いないでしょう。

ただこのドキュメンタリーは、もう少し全盛期のオードリーの声が聴きたいという思いがどうしても湧いてきます。オードリーの映画を観ているわけではないのでそれは仕方ないのですが、ちょっとそこが残念でした。