1992年 原作はベストセラー小説。クリント・イーストウッドが監督し、自らも主演。メリル・ストリープと大人の不倫の恋を演じています。




あらすじ

89年冬。アイオワ州マディソン郡。フランチェスカ・ジョンソン(メリル・ストリープ)の葬儀を出すために集まった長男のマイケルと妹のキャロリンは、母の遺書に「死んだら火葬にしてほしい」とあるのに当惑する。2人は彼らに当てた母の手紙と日記を読み始める……。

65年秋。フランチェスカは結婚15年目で単調な生活を送っていた。夫のリチャードと2人の子供がイリノイ州の農産物品評会に出掛け、彼女は4日間、一人で家にいることになった。

新鮮で開放的な気分になった彼女の前に、プロ・カメラマンのロバート・キンケイド(クリント・イーストウッド)が現れ、道を尋ねた。彼は、珍しい屋根付きのローズマン橋の写真を撮りに来ていた。フランチェスカは彼の魅力に引かれ、その晩、夕食に誘う。

彼が宿に帰った後、「明日の晩、もう一度いかが?」とのメモを、明朝の撮影で彼が訪れる橋の上に残した・・。映画.comより

感想

こんなこと実際にはそうそう起きるはずがありませんが、「もしもそんなことが起きたら」と感情移入しながら観てしまうから人って単純です。

屋根の付いた小さな橋、ローズマン・ブリッジの写真とともに、原作は世界中で大ベストセラーとなり映画もたいへんヒットしました。

何がそんなに受け入れられたか。それは90年代はまだ、主人公の女性が家庭を捨てることを選択しなかったことを「正しい」とする時代だったからではないでしょうか。

そうして家族のために一生を捧げ、亡くなった後に「実は心から愛した人が別にいた」とわかっても、それぐらいはいいんじゃないか、とされる時代が90年代でした。

それにしても真面目などこにでもいる主婦の、心の奥底に潜む情念を垣間見るというのは、ありそうでなかったエキセントリックなお話です。

そしてメリル・ストリープの完璧すぎる演技はこの映画をただのメロドラマではないものにしています。4日間でだんだんと綺麗になる中年女性。そして家族が帰ってくるとまた元の暮らしに戻る、そのスイッチした時の表情。誰にもできない演技だと思わせました。

ひとつだけ残念なところ、それはこの映画のキモともいうべき大事な場面でのこと。雨に濡れたロバート役のイーストウッドの髪がべったり張り付いていて、可笑しさがこみ上げてしまったこと。

実はこの髪形のことはよく言われていることなのですが、ほんとうにこのシーンは残念です。それによってロバートの印象がガラッと変わってしまい、俳優はイーストウッドでなかったほうがいいとさえ思ってしまいました。

どうしてそんな大事なこと気付かなかったんでしょう。・・きっと誰も監督には言えなかったのでしょうね。