2020年 たまにはこういう硬派な映画で戦争のことを考えてみる。こんな時代が確かにあったのだなと。

あらすじ

第二次世界大戦末期、連合軍の攻勢にナチスドイツは追い詰められていたが、ベルギーとオランダ国境の湿地帯の街はまだドイツ軍が占領していた。

志願してドイツ軍兵士となった若者、マチスに占領されたオランダの街でレジスタンスに参加することになる女性、連合軍の無謀な作戦に参加したグライダーのパイロットの若者の3人。

それぞれが悲惨な戦いの中で心身ともに疲弊していく。まったく違う立場の3人の運命がスヘルデ川が注ぐ街で交錯する・・。

感想

まず「スヘルデ川」という川の名前を聞いたこともなく、オランダで史上2番目の予算を費やしたというこの力作のことをまったくもって知りませんでした。

しかしこの映画、ほんとうに観てよかった。戦争がどんなに無意味でむなしいものかをいやというほど判らせる内容。

どちらの軍の兵士なのかわからなくなるぐらい泥で汚れて命を落とす兵士たち。どこの兵なのかわからない。そう、彼らはただの若者なのです。

終戦から何十年もたったこの時代に、このような映画を予算をかけて作るということの意味を、深く深く感じることができました。世界中の多くの人に観てほしいと思います。

ところでこのスヘルデの戦いで壊滅した美しい街並みは、戦後になってから時間をかけてもとのように復興したと聞きました。ちょっと救われた気がします。

それにしても私たち日本人は第二次大戦のことをあまり授業で習わないので、第二次大戦とは世界的にみてどのような戦争だったのかよく知らないままです。

若い時にはそんなことどうでもいいと思っていたけれど、ちょっと待てよ。私たちは知っておくべきことがあるんじゃないのか。

温かい部屋で、くつろぎながらでも、それでも何も知らない・考えないよりはずっとましだと、私はそう思います。